ずいぶんと以前の話。
自分の周りの出来事を、自分のウェブサイトにアップしていました。
その中に埋もれた内容から、しばらく週一定期連載してみようと思います。
◇白熊くんの復帰、今年の花火と去年の花火
入院後、実家療養していた白熊くんが、復帰してくることになった。
実家に帰った後、何度かメールでやりとりをしていたのだけれど、こないだのメールにそう書かれていた。
帰ってくるのは佐伯くんと入間くんの結婚式の数日前で、それに間に合わせたのかもしれない。
◆僕は1年前に、近所で行われていた大きな花火大会を見に、白熊くんと出かけていた。
メンバーは白熊くんと僕と、あと2人だった。
その時、また来年もこのメンバーを予約で、といって僕らは別れたのだった。
その残り2人のうちの1人の志水さんと、この間話をしていた。
彼女は「去年、花火見に行った時に、今年も同じメンバーで見に行く、って言ってたよねぇ」と言った。
僕はすっかり忘れていたけれど、その通りだった。
「実家にいる白熊くんに、そういうメールを出してみよう」と彼女は言っていた。
その残りのもう1人というのは、今は僕の恋人であるリコだった。
志水さんもそのことは知っているので、僕は「じゃぁ、白熊くんが復帰してきたら行くということで」と話していた。
◆1年前を振り返ると、その時の花火をそのメンバーで見に行ったのは、なんとなくの流れの上にあることで、曖昧で柔らかなことだった。
空を流れる雲がいつもより速く流れていたり、同じ場所で流れてくる音楽がいつもと違ったり、そんなことだ。
それは僕の中を流れる雲なのかもしれないし、季節の移り変わる気配のようなものなのかもしれない。
とりあえず、どこかのドアを開ければ、その向こう側に青い空が広がり、浮かぶような白い雲が漂っていたのだ。
◆時々、僕は志水さんの働いている部屋に行って、ムダ話をしている。
今もそうだし、一年前もそうだった。
志水さんには旦那がいて、旦那は大学で医学部の学生をしている。
話せば長くなるので別な時にするけれど、なんだかんだで旦那はちょっと変わった人らしかった。
◆その日は花火大会の当日で、僕と志水さんはその日もやはりムダ話をしていた。
僕は、白熊くんがいかに多く食べるか、とか、白熊ルールについて、話をし、やいのやいの言っていた。
そんな話の中で「今日は旦那と花火見に行かないんですか?」と聞くと、「旦那は卓球部の練習があるから帰ってこないんだよ」と志水さんは答えた。
とにかく志水さんは花火大会は見に行く予定はないし、暇だとのことだった。
僕も暇だったので、「じゃぁ、僕も予定ないんすけど、あと何人か集めて一緒に行きますか」と何となく言った。
志水さんは「行く?じゃぁ、白熊くんも呼んどいて。食べっぷりを見よう」と言った。
白熊くんに連絡を取ると、「予定はないけれど、仕事でちょっと遅れそう」とのことだった。
◆その後、もう少し人を集めようと思ったけれど、他の同期などは予定が入っていた。
僕は廊下を歩いていて、リコと会った。
リコとは、その1週間ほど前に佐伯くんや入間くんやI女史を含めて、8人で飲みに行っていた。
その時に話をするようになったばかりだった。
廊下で立ち止まって、志水さんとの経緯を話し「リコさんもどうよ?」と言った。
リコは「ちょうど花火を見に行く予定だったけどドタキャンされたところやったし、行くわぁ」と言った。
◆話はまた逸れるけれど、佐伯くんと入間くんがつきあい出したのは、その8人飲み会がきっかけらしかった。
それを聞いたのは、佐伯くんと入間くんの結婚0次会での、二次会準備の質問大会のときで「そうか、あの時か」と思っていた。僕とリコが付き合い始めたきっかけもその飲み会だったのだ。
◆そんなことで、僕ら4人は花火大会を見に行った。
結局、白熊くんは到着が遅れていた。
人混みのせいで携帯電話がつながらず、出会ったのは花火が終わった後だった。
花火の後、駅へとゆっくりゆっくり歩きながら、白熊くんに電話をかけつづけ、なんとか白熊くんと合流に成功した。
僕らは駅前の和風の居酒屋に入り、食べ物を食べながら飲みながら、話をしていた。
話をしていると、志水さんと白熊くんは、二人とも同じぐらい、ふんわり、ほんわり、やんわりな、そんなかんじの人だった。
志水さんと白熊くんはお互いに「自分と似てるかも」と言い合っていた。
そうやって僕らは別れ、1年後にまた、と言ったのだった。
◆話は今に戻ってこの間、白熊くんから「花火っていつだったっけ?」というメールが来ていた。
志水さんに確認すると、僕の教えた白熊くんのメールアドレスが間違っていたらしく、志水さんはメールをだしたのだけれど白熊くんでなくメーラーデーモンから返事が来た、とのことだった。
そのメールを見て、僕は今年になってから白熊くんに花火の話をしたかどうかがどうしても思い出せなかった。
白熊くんのそのメールが、少し前にこちらから連絡したからなのか、去年のことを白熊くんが覚えていてのだったのかが少し気になったのだった。
少し考えて、結局のところそれはどちらでもいいことだ、今年の花火がキレイかの方がもっと大事だし、と思った。

さて、around meは毎週火曜日早朝更新予定です。よろしければまたチェックくださいまし!


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