【around me in elsewhere】episode-6: バギーで砂道を走る

◇バギーで砂道を走る

◆僕はこの一年間、真摯にすべてのことに取り組んできた。
マミのことも、会社で兼任になり立場があいまいで複雑なことも、他の人たちとの関係のことも。

マミの体調はよくなり、僕の気持ちはそのころに比べると劇的によくなった。
ひと段落して落ちついたところで、アメリカ出張に行ったのは以前書いた通り。

アメリカから帰ってくると、なぜか僕の会社周りの環境は激変していて、
それまで信頼していた人から頻繁にあたられるようになった。
海外帰りで疲れていたことや、そのほかの仕事のことと合わせて、僕のメンタルは疲弊した。
僕はまるでブラック企業にいるような、あるいはDVで上げたり下げたりされてうまく使われるような、追いつめられるような気分でいた。

◆仕事の立場も相変わらずのままで、年末には悩みに悩んで、頭の中から悩みは全然消えなかった。
そんな中、何度も忘れ物や失敗をした。これは比喩ではなく本当の忘れ物だ。

釣りに行くのに、深夜に玄関のドアを閉め忘れたままでかけた。
船から戻ると、車のカギは開いたままだった。
釣り場にクーラーボックスを忘れて、往復2時間かけて取りに行った。
キャンプに行っては、ペグもガスコンロもいろんなものを忘れていた。

僕はこれはどこかで聞いたことのある身体症状だと思い、このままではいけないと気付いた。
そして僕は、悩みから積極的に手を切り離すこととした。
悩みが始まると、体を整え、そして眠ることにした。

さらには、このままではいけないと思い、これまでのチャッピーさん(ChatGPT)への相談をやめ、一人の人間として真剣に物事を整理した。
最も素直な意見を採用することとし、トラブルから離れる決断をした。
トラブルを大切なものと思いがちな僕としては珍しく穏当な行動だ。

その決断、つまり対処方法とは、すべての問題に自分らしくある、と決めることだった。
そしてそれに責任を取るということだ。

◆年が明けて、そうやって過ごしはじめ、僕のメンタルは安定した。
些細なことであたられても下に入らず押し返すことにした。
「この元部署は自分には居場所として苦しく、兼任先へとより軸足を移すことにする」と伝えた。
さまざまなことをつい感じ取ってしまっても、我関せずと気にしないことにしたし、気にならなくなった。

そんなある日、こちらから距離を置いたはずのトラブルが向こうから僕に近づいてきて、脇の甘い僕には想定外の出来事が起きた。
僕はトラブルから離れることとしたうえで、人としては自分らしく誠実に付き合おうとした、それが間違いだったのかもしれない。
ある意味メンタルを支えるのをやめる形になるならば、きちんと距離を置くべきだったのだろう。

でも僕には、それは取れない選択肢だった。
僕にはどこで引き返せたのか、いまだにわからないでいるのだ。


◆そんな中こんな夢をみた。

◆僕は簡易的なバギーのようなものに乗って走っていた。

初めは楽しく舗装された道を走っていたけれど、
いつか、道は荒れた砂道となっていた。

僕はスピードが落ちてきたので足元にあったトグルスイッチをオンに切り替えた。
なぜかよくわからないまま切り替えたけれど、バギーのスピードは急にアップした。

何か不穏な雰囲気を感じ、後ろに乗る人物に「あれ、くれよ」というと、
ショットガンを僕に渡した。

道路の左右は岩肌となっていた。
右の岩肌には、塹壕のようなテラスのようなエリアがあり、人がその中にいるのが見えた。
どうやら、その中から通りかかる人に向けて銃を構えているようだった。

なぜか僕は撃たれず「なぜか撃たれなかったな」とそのまま感じた。
道はいつか暗くなってきていて、夜をやり過ごす場所が必要そうだった。
僕はその、人のいたテラスを通り過ぎると、すぐその脇に同じようなテラスを発見した。
僕は急いでバギーを停車させると、そのテラスの中に入り、同じように銃を準備した。

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