流体と黒猫

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【流体と黒猫】episode-4: 欠伸、姿勢、声

◆黒猫は部屋の隅まで歩くと座り込み、 退屈そうに欠伸をしてみせた。欠伸をすると、白い歯が光って見えた。僕が見ているのに気づきながら、 黒猫はわざと欠伸をしているのだと思った。僕を意識しているのだと思った。しばらくして黒猫は立ち上がり、再び歩...
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【流体と黒猫】episode-3: 目覚め

◇目覚め◆眠りはどろんとしたものだった。 何か気持ちのあまりよくない夢を見た。 工場で組み立てられるロボットになった夢だった。 僕は組み立てられながら意識があった。 ロボットとはこういうふうに意識がある状態で組み立てるものなのか、 と僕は感...
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【流体と黒猫】episode-2: 新しい空間

◇新しい空間◆気が付くと、壁に囲まれた狭い空間にいた。 薄暗くて周りはあまりよく見えなかった。 壁を手でつたってみると壁のうち一面だけ手触りが違った。硬いゼリーのような感触だった。多分、この壁から僕は流れ出てきたのだろう。この壁が流されてき...
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【流体と黒猫】episode-1: やわらかい壁

ずいぶんと以前の話。自分の考えた出来事を、自分のウェブサイトにアップしていました。これはそんな中で、自分の中から湧きあがったストーリーです。少しずつ連載してみようと思います◇やわらかい壁◆壁にパンチ。 手がめりこんだ。実は壁はドロドロの液体...