◇パフェ、お話らしさ
◆パフェをだんだん食べるうちに少しずつ僕とはあわないことがわかってきた。
とてもよくできているし、とても素晴らしいけれど、僕が望むものとか、僕の求めるものとは違っていた。
だんだんと食べながら、違うかもしれないと思っていた。
職人さんは僕のことを「食べさせてあげる価値がある人かもしれない」と言って、パフェを届けてくれていた。
僕はいつか「そんな価値はない」と言われるのはわかっている気がしていた。
それで、僕もパフェのことをもしかしたら好きじゃないかもしれない、と思い始めていたけれど、気づかないふりで誤魔化していた。
そのうちに本当に好きかどうかわからなくなってきていた。
頭の片隅に置いていくと話は勝手に進むし、前提条件であるように思えたりして、わけがわからなくなっていた。
さんざん悩んでくれたあげく、最終的に職人さんは「あなたは違うと思う」と言った。
だけれど、「普段は届けてあげないけれど、特別なときには届けてあげる」と言った。
◆僕は混乱していた。それで、職人さんは僕を落ち込ませまいと、気を使っていろいろと話を聞いてくれていた。
僕は自分でどうしようもないぐらい混乱していた。
「本当はパフェのことなんて好きじゃないかもしれない、と思っていた面もある」と言ってしまった。
言わないつもりだったけれど、苦しくなっていた。
職人さんは「そっちが本当の気持ちなのでしょう?」と言った。
「あなたは大事なことを、伝えるべきことを言ってくれない。もっと言いにくいこともいっぱい言ってくれるのに。」とも。
それは伝えるべきことだった?僕は傷つけないことしか考えていない?
表面的に?本当の心でぶつからない?本当の心?
難しいフレーズ。難しくないフレーズ。自覚していない自分の心。
◆意識的か無意識的かはわからないけれど、いつだって気づかない振りで誤魔化していることがある。
それが何かをきちんと考えて、捉えておかなくては。
そうでなければ、同じことを繰り返してしまう。
そして、何かそこにある流れの中で流されながら生きていく、というスタンスに居続けさせないように。



コメント