流体と黒猫

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【流体と黒猫】episode-9:新しい空間

◇episode-9:新しい空間◆夢から覚めた僕は暗闇の中にいた。マブタを閉じると、まだ光の残像が見えた。目は暗い世界にまだ慣れていなくて、何も見えなかった。黒猫が背中を叩いた気がしたけれど、それはまだ夢の中だったのかもしれない。真っ暗で今...
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【流体と黒猫】episode-8:光射すところ、黒いカーテン、気配

◇episode-8:光射すところ、黒いカーテン、気配◆白い部屋の中でまぶしくて、目を閉じた。光は痛いぐらいに射しつけていた。目を閉じていても、白い光が僕に降り注いできていた。目を閉じて、光がまぶたの上に降り注いでくるのを感じていた。目を閉...
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【流体と黒猫】episode-7:白い夢

◇episode-7:白い夢◆音楽を聴きながら、僕は眠り込んでいた。流され続ける時間が長すぎて、僕は少し疲れていた。流され疲れていた。 時間は思ったよりも長く、なかなかどこにもたどり着かなかった。流され続ける間、一体何がどうなっているのかを...
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【流体と黒猫】episode-6:液体、光球、伝わるもの

◇episode-6:液体、光球、伝わるもの◆僕は液体の中を流れていた。 僕を呼ぶ声の方へ流れようとしたけれど、 それは無理な話らしかった。 僕にできることなんて何もない、と思った。 僕はただ流されていくだけだった。どこかにまた流れつくのだ...
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【流体と黒猫】episode-5:隙間、呼ぶ声、分かれ目

◇隙間、呼ぶ声、分かれ目◆僕は猫の声に呼ばれて壁に近づいていった。壁には縦に割れた隙間があった。隙間は小さく、通り抜けることは絶対に不可能だった。隙間の向こうは暗く何があるか見えなかった。猫の声がただ響いてくるだけで、何も見えなかった。僕は...
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【流体と黒猫】episode-4: 欠伸、姿勢、声

◆黒猫は部屋の隅まで歩くと座り込み、 退屈そうに欠伸をしてみせた。欠伸をすると、白い歯が光って見えた。僕が見ているのに気づきながら、 黒猫はわざと欠伸をしているのだと思った。僕を意識しているのだと思った。しばらくして黒猫は立ち上がり、再び歩...
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【流体と黒猫】episode-3: 目覚め

◇目覚め◆眠りはどろんとしたものだった。 何か気持ちのあまりよくない夢を見た。 工場で組み立てられるロボットになった夢だった。 僕は組み立てられながら意識があった。 ロボットとはこういうふうに意識がある状態で組み立てるものなのか、 と僕は感...
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【流体と黒猫】episode-2: 新しい空間

◇新しい空間◆気が付くと、壁に囲まれた狭い空間にいた。 薄暗くて周りはあまりよく見えなかった。 壁を手でつたってみると壁のうち一面だけ手触りが違った。硬いゼリーのような感触だった。多分、この壁から僕は流れ出てきたのだろう。この壁が流されてき...
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【流体と黒猫】episode-1: やわらかい壁

ずいぶんと以前の話。自分の考えた出来事を、自分のウェブサイトにアップしていました。これはそんな中で、自分の中から湧きあがったストーリーです。少しずつ連載してみようと思います◇やわらかい壁◆壁にパンチ。 手がめりこんだ。実は壁はドロドロの液体...