【around me in elsewhere】episode-11 二つの部屋、自分の部屋

いつかの季節の出来事を詰め合わせて”around me in elsewhere”としてアップしています。

◇episode-11 二つの部屋、自分の部屋

◆僕はどこかで研修を受けていたらしかった。
5人ぐらいの友人と一緒に歩いて帰っていた。

僕らはすぐに研修先での宿舎に帰り着いた。
宿舎の入り口の幅広い階段を上がると、広い廊下がまっすぐ続いていた。
まっすぐ続く廊下からは、左右に入り込む枝のような狭い廊下がのびていた。

階段を根、廊下を幹と枝にたとえると、各部屋は枝にとまったフクロウだった。
フクロウは各枝に二羽ずつとまっていた。
右側の一本目の枝にとまった一羽目のフクロウが、僕の部屋だった。

幹から枝へとわかれるところで、友人たちに「じゃあ」と言い、一人右の狭い廊下に入り込んだ。
鍵はどこだっけとポケットを探ると、一枚のカードが出てきた。
カードは部屋の鍵らしかった。
カードを差し込むと、ドアについたランプが赤から緑に変わり、鍵がガチャリと開いた。

扉を押し開けると、部屋の中は散らかっていた。
覚えてはいなかったけれど、僕が出かける前に片づけなかったのだろう、と思った。

部屋にたどりついて、ポケットから財布と携帯電話を取り出そうとした。
ポケットに手を入れると、ポケットの中にはもう一枚カードキーが入っていた。
カードにかかれた番号を読むと隣の部屋の鍵らしかった。
同じ枝の二羽目のフクロウだった。

隣の部屋は、僕が前に使っていた部屋のような気がした。
前の研修から内容が変わった時に部屋を移って、鍵を返し忘れたらしい、と考えた。
自分の部屋を出て、隣の部屋の前に行き、カードキーを差し込んだ。

鍵はやはりガチャリと開いた。
僕はためらいなくドアを開けた。

ドアを開けると、部屋の中は明るく、片づいて整然としていた。
どこか僕の部屋であるように思えた。

楽天広告

elsewhere

コメント