◇流れ出るフレーズ

◆ここは本当にどこかで、僕は気づかぬうちにここにいて、
ここで僕は息を吸い込んだり吐いたりして、ここにいるのだと思った。
暗い世界で、闇の中で、僕は一人ここにいて。
出口は見えなくて、出口はないように思えて、なかったりあったりするのだろう、多分。
意味としてあったりなかったり。
それは出口であり出口でない。だけれど、やはり出口で。
ある意味季節の変わり目に立ち会おうと密やかに心決めているようなこと。
指を広げて、手の中にあるものを探した。
あるのは、手にかいた少し嫌な汗と、手のひらと空間でしかなかった。
そして、僕はここにいて、五体満足でいて。
指先から何か入り込んで来て僕に何かドンと音を立ててぶつかって、
奇跡みたいに世界のあり方が変わって、
すでに僕じゃなくなってしまえばそれでいいのだ、と思った。
僕に残された感覚はもう何もないように思えた。
取り返しはつかなく思えた。
僕は僕でないように思えた。
僕の中の僕でないものの存在を認めた。
行き帰りそして、息を吸い込んだ。
吸い込まずにはいられなかった。
それが僕の踏み方なのだ。


コメント